だっこやおんぶは、ただの移動手段や寝かしつけではありません。
赤ちゃんの発達や親子の絆に関わる、大切な時間です。
だっこ紐を適切に使えば、その効果はさらに高まり、親子の暮らしを豊かにしてくれます。
なかでも、一枚布であるベビーラップは、他にはない特別な可能性を秘めた道具です。
赤ちゃんの発達に合わせて、抱っこ・おんぶ・腰抱きなど、どんな抱き方でも適切な姿勢をサポートするためにフィットさせることができます。
適切な姿勢のサポートや、親に密着しながら動きを体験することが、固有需要感覚(身体の位置や動きの感覚)の獲得を助け、直立歩行に向けた運動能力の獲得を促します。
実は、抱っこひもという道具は本来、一度使い方を習ったら終わり、というものではありません。
赤ちゃんは日々成長し、運動能力や身体機能も発達していき、その度に適切な抱っこおんぶの方法も変化していきます。
だからこそ、その都度「今のわが子に合う状態」に調整していくことが、本来の抱っこひもの使い方です。
とくにベビーラップは、赤ちゃんの姿勢や発達に合わせて細やかに調整できる、奥深く、可能性のある道具です。
その「特別な価値」を活かしきるためにも、正しい理解と、暮らしに合わせて使いこなしていく力が必要になりますが、これは一人ではなかなか難しいことです。
だからこそD-SuB SIGでは、「一度きりの講習」では終わらない、成長に合わせて伴走し続けるサポートの在り方を大切にしています。
D-SuB SIGでは、ベビーラップを「ただの抱っこ紐のひとつ」ではなく、赤ちゃんの発達や親子の暮らしを支える、基礎であり特別な存在として捉えています。
その価値を深く理解し、支援に活かせる専門性を育むことを大切にしています。
今、世の中にはさまざまな抱っこ紐があり、時代とともに便利な道具が次々と登場しています。その一方で、ベビーラップに特化した支援者は減少傾向にあるのが現状です。
しかし実際には、「ベビーラップを伝えたい」という思いから、抱っこ紐の学びを深めていく支援者も少なくありません。